阪田隼人
生後2~3カ月の乳児に劇物の酢酸鉛を混入した粉ミルクを母親を介して飲ませたとして、香川県警は21日、坂出市の無職の女(37)を傷害容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
県警捜査1課によると、女は昨年7~8月、坂出市内の当時の自宅で、粉ミルクの容器に酢酸鉛を混入。女児の母親らが授乳する際に摂取させた疑いがある。女児は貧血に2カ月間なり、現在も鉛中毒の状態にあるという。
女児と母親は女と親族関係にあたり、当時よく女の自宅を訪れていたという。粉ミルクの容器に何らかの異物が混入していると気づいた母親が製造会社に容器を提供したところ、酢酸鉛が混入されていることが発覚。その後、女が「混入したのは自分だ」と夫に明かし、それを知った母親らが県警に届け出た。
厚生労働省によると、酢酸鉛は合成染料やヘアカラー製品などに使用され、体内に摂取した場合は生殖機能や神経系に障害が出る可能性があるという。
酢酸鉛について、女は「ネットで調べ、自分で作った。酢酸や鉛などの原材料もネットで購入した」と供述しているという。県警は今後、動機や具体的な製造方法について調べる。(阪田隼人)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル